QuickSight KPI/ゲージビジュアルのダッシュボードで閾値アラートが使えるようになりました
いわさです。
QuickSightで閾値アラートが利用できるようになりました。
"KPI"および"ゲージ"ビジュアルを使っている場合ダッシュボード内でビジュアル毎に閾値を設定することが出来るようになりました。
データが閾値を超えるとEメールでアラートを受け取ることが可能です。
何が嬉しいのか
元データにアクセスできるユーザーであれば、QuickSightへ可視化する前段階でアラートを受けるタイミングは多くあると思います。
しかし、今回のアラート機能はQuickSightダッシュボード上でユーザーが自由に閾値を設定することが可能で、管理者や作成者に限らず閲覧者でも設定が可能です。
元データにアクセス出来ない閲覧ユーザーが個別にアラートを受け取ることが出来るようになるので利用されている方は嬉しい機能なのではないでしょうか。
やってみた
課題管理システムなどを運用し、総課題数に対する解決済み課題数の割合をQuickSight上で可視化させた場合を想定します。
ここでは簡易的に、解決済み課題数の割合が80%を下回った際にアラートを受信するようにしてみます。
データ準備
以下のデータを用意します。
検証内でデータセットの手動更新機能を使いたいのでS3からインポートさせたいと思います。
date,today_open,today_close 2021/5/1,5,1 2021/5/2,6,5 2021/5/3,7,9 2021/5/4,4,8 2021/5/5,5,7 2021/5/6,6,2
S3バケットからデータセットへの取り込みを行う際にはマニフェストファイルの作成が必要です。
CSVで先頭にヘッダ行を含みます。
{ "fileLocations": [ { "URIPrefixes": [ "s3://20210506hoge/" ] } ], "globalUploadSettings": { "format": "CSV", "delimiter": ",", "textqualifier": "'", "containsHeader": "true" } }
分析作成
KPIやゲージでは値とターゲット値が必要です。
本日解決した課題数を値、本日起票された課題数をターゲット値としてそれぞれ合計します。
アラート設定
ダッシュボードを閲覧者へ共有します。
閲覧者でサインインし、ダッシュボードからアラートアイコンを選択し、閾値を設定します。
アラートは複数設定可能なので、80%を下回った時と50%を下回った時で作成しました。
ちなみに、アラート作成時に設定できる項目は以下でした。
作成したアラートはダッシュボード右上のメニューから確認が可能です。
ちなみに、閲覧者が作成したアラートは管理者を含む他ユーザーからは確認出来ません。
以下は他ユーザーからアラートメニューを確認したときの表示です。
データの更新
1週間分のデータを追加したCSVをアップロードし、データセットから「今すぐ更新」を行います。
date,today_open,today_close 2021/5/7,5,2 2021/5/8,6,3 2021/5/9,7,3 2021/5/10,4,2 2021/5/11,5,2 2021/5/12,6,3
ビジュアルの解決率が80%を下回りました。
アラートメールも届いています。
"ダッシュボードを見る" ボタンを押下すると、QuickSightの対象ダッシュボード画面まで遷移出来ます。
便利です。
注意点
- Eメール送信先はQuickSightユーザーに紐付いたEメールアドレスとなります。
- アラートは分析では設定できずダッシュボードでのみ設定出来ます。
- 外部サイトへの埋め込みダッシュボードとモバイルアプリからアラート作成は出来ません。
最後に
今回はビジュアルの作成から行いましたが、ビジュアルが既に用意されている状態であればアラートの作成を行うのみで手軽に利用可能です。
KPIおよびゲージビジュアルが前提となるため利用シーンは限られるかもしれませんが、是非活用してみてください。